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きこりの職倫


先日の里山作業の際「チェーンソーの購入は電動が普及したら。。」との声を耳にした。

 

チェーンソーは、現在ではきこりにとって欠かせない便利なモノですが、動力源に化石燃料を使う為に、その点で『地球に対して優しくないシロモノ』と思われても無理はないかもしれません。。

 

最近ではエシカルと定義され耳にする機会も多くなった道徳。

 

「人、社会、地域、自然環境に配慮した良心的な行動規範」とザックリ解釈できる

 

現代では倫理や道徳と聞くとヤボッタク聞こえるかもしれないけれど、これまで出会った素晴らしい人を思い返すと、とても重要だと気づかされる。

 

これまでわたしが各その道で仕事をしていた時には倫理的にもお手本がいて、設計時代は師の影響が大きいですし、NPO時代は加藤哲夫氏から多く学び受け取った。

 

きこりでは。。。残念ながら職倫のお手本となるメンターはいなかったので、カナダで学んだことが大きい。

 

その師パットからは、斧でログビルディングすることも勧められる。生産性が悪く現実的ではないことを分かっていながらも「ログビルダーとして 真実の価値観を知る最良の方法」だという。また先駆者アランマッキーは「丸太の調達から自然環境に対して責任もって出来ることを直ちに実践しよう」とビルダーに説いている。

 

私も師や先祖方々の訓えを吸収してエシカルを持って作業や仕事をしているつもりであるのだが、今回その言及を踏まえて 実践して伝えていく事が大事だと感じた。

 

さて、そのきこりのエシカルとは。。。

 

これまで通り『荒れた里山を再生して、人の営みをもどす』MYミッション(里山DIY)を続けていきながら、MYヴィジョン『偏見を越えて多様な生き方が許容されやすい社会、人と自然が調和した生きやすい地球環境』を亀の歩みで目指すのだが。。

 

現在この達成において不可欠なチェーンソーを使い続けながらも、

 

私なりではありますが、「人、社会、地域、自然環境に配慮した良心的な行動規範」を 専門的な知識経験を活かし実践しながら体現していきたいと思います。

 

今から斧には変えられませんが、チェーンソーの使用法や所持については、

・自然環境に対して責任もって作業できる時しか使用しない。

・古いモノも大事に使用しながら、新たに買い替えの際は電動とする。

・きこりの職倫に努めての行動や作業を行う。

 

NPO時代にやっておればと思いますが、当時は恰好つけのイキオイだけでしたから(苦笑)、当時を反面教師に先ずは ひとり身の丈ではじめていこうと思います。