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皮むきあとの伐木


初霜も降りて本格的に寒くなってきました。

今日からきこり作業も北斜面の広いエリアに場所を移して続行していきますー 

 

ミツバチの巣も置いてあるこのエリア。緩やかな北斜面に多くの杉が植わっていて、敷地全体に日が入らずに現在の里山環境を悪くしています。

 

逆を返せば、ココを整備すると日当たりが良くなり、環境も大きく変わっていくので、カナリ重要なエリアの作業となりそうですね。

 

そのエリア、植えられた針葉樹は優に100本は超えそうです。

 

自然をイジル時に一気は禁物です!まずは環境と状況を見定めていきながら西側エリアにしぼって30本ほどの伐木から始めていきます。

 

ひとり作業は安全第一ですからね、あせらずコツコツいきましょうー

先ずはその30本エリアを見回して、段取り決めをイメージ。

この少し厄介そうな抱かれ木の処理から始めた方が良さそうです。

 

「ロープをからめて、安全な方向を見定め、クサビで倒す」

今日は多少の風もあり、こんな中危険木は基本に習って行うのが一番です。

まずクセのある木を倒したところで、安心して本丸の伐木に集中できます。

 

本日の本丸は、昨年春に皮むきした杉たち。

ふた夏過ぎ、枝葉も完全に乾燥して伐り時になりました。

乾燥木なので通常と勝手が違います。

ここでもやっぱり基本通りに慎重にいきましょう。

乾燥木はやっぱり硬いですねー刃がすーっと入っていきません。

粘りがない分、硬いのですね。なので少しツルを多めにして追いました。 

 

クサビを「コン!コン!」

 

倒れるかと思いきや、軽く掛かって止まっています。

 

普段の生木なら問題なく倒れているでしょうね。

乾燥木なので、この角度でも軽いので倒れずにかかって止まってしまいます。

また伐口よく見てみると、ツル位置で縦に割れが入っています。

硬いので縦に裂けたのですねー(ツルは少なめで良かったのかもしれません)

 

ではこの状態から安全に倒していきましょうー

 

乾燥木なので安易にノコで追うのは危険かもしれません。

木のテンションは強大なので、跳ね返りで重大な事故になります。

 

ですのでノコの前に、まず木のどこにテンションが掛かっているかを確認します。チェックするとクサビが軽く取れて静定してました。危険なテンションがないことを確認。(※クサビを不用意に取るのは危険です)

安全が確認出来たら、ノコで追っていきます。

 

音や振動など五感を使って木の倒れるサインを受け取らなくてないけませんので、この追いはチェーンソーではお勧めしません!

 

感覚を集中させると、木は色々なメッセージを伝えてくれます。

 

この木とのコミュニケーションは、何よりも大事なきこりの能力だと思います。

いつかわたしも木と話せる時が来る!?。。。かもしれません(笑)

風が吹く中でしたが、残りの木も無事に倒すことができました。

 

乾燥木だけに注意すべき厄介な点もありましたが、倒れた衝撃で枯れた枝葉が自然に折れて、枝打ち作業が激減!大した枝打ち作業をしなくて助かりました。

 

皮むき間伐は、利点が多いのも事実ですから、うまく回して活用したいですね。

スッキリしましたが、余り見た目の変化はありませんかね(笑)

 

これから頑張ってこのエリアをキレイにすれば、ミツバチの環境づくりにもなりますからね。ハードな作業も木との会話を高めながらコツコツいきます!