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きこりの丸太デッキ⑤


シルログ(土台)の設置もし終えて、

いよいよ丸太に「ノッチ」を刻んでいきますー

 

「ノッチ」とは丸太が組み合わさる仕口部のことで、

ログビルディングならではの納まりなのです!

 

写真にあるツールは「スクライバー」これがなくてははじまらないログビルダー御用達のツール。今日はこれが活躍します!

また「プラムボード」も用意しときます。

これは地球に鉛直ラインを出す為の水準器で、使い方は後でご紹介しますー。

 

天気も上々!それでは作業にかかりましょうー

今日は、シルログにかける梁3本のうち両端の2本を仕上げていきます。

両端の梁2本を4mスパンで各コーナー隅部の所定位置に合わせてセットアップしたら、先ずは高さを合わせていきます。

 

当初から束基礎天端の高さは揃えてあるので、

各コーナーの4点で、その天端から丸太上部までの高さを合わせていきます。

 

丸太は角材と違い、一つ一つの大きさも異なる上に、材の両端でも大きさが異なるので、それらを考慮しながら高さを調整していかなければなりません。

具体的には、ひとつ基準となる点(BM)を設けて、その高さに合わせて各点の嵩を上げて(写真のように)調整していきました。ただ今回、各4点の高さを同じ(水平)とするのではなく、水勾配を設けた高さに設定してあります。

 

各コーナーの4点の高さが決まったところで、「スクライブ」に入ります。

 

スクライブとは写し取ることで、このスクライバーを使えば、下の丸太のカタチを上の丸太(彫り込まれる丸太)に正確に写し取ることができるんですね。

 

今回のスクライブ幅は10㎝。

プラムボード上で長さとレベルをスクライバーにセットします。

 

これで、丸太に10㎝の溝を彫り込む線を描くことが出来るんです。

うーん。。。ナニをするやら分かりずらいですね(苦笑)

 

「百聞は一見にしかず」

写真で見ていくと、イメージ出来てくると思います。

 

では、丸太と交差する部分にスクライブをしていきましょうー

 

「スクライバー」は水平器が付いたコンパスのようなモノで、下の丸太から今回は10㎝水平垂直に離れて、上の丸太に線を写し描きます。

水平を保ちながら、慎重にスクライブ。

このような線が丸太に描き写されましたー

 

次に、この線をに「スコアリング」という欠き込み線を入れていきます。

 

んっ!?。。。そうですね!

以前、束基礎の際にも「スコアリング」しましたねー

丸太なので、丸ノミを使います。カナダでは専用のスコアリングカッターを使っていましたが、丸ノミも使いやすくで代用しています。

 

さぁ、スコアリングが終われば、チェーンソーワークです!

ノッチを刻んでいきましょうー

今回は、「ラウンドノッチ」です。

古民家に敬意を表して、丸太がシンプルに魅せる昔のノッチです。

本来はロックノッチしたいところですが、これはいずれまたの機会に。

 

森に響くエンジン音の中、無心で丸太と対話する時間です。

この時間もいいんですよねぇーー

 

誠に残念ながら、この感じはお伝えできませんが(笑)

自然の中で丸太との対話を楽しみ、

本日は、2本計6ヵ所のノッチを刻みました。

 

その成果はいかに! いざ、ハメ込みます!

こんな感じでピッタリ収まるんですね!

 

一発でキレイに納まると格別なんですよ(笑)

納まらない場合は、丸太とMTGを重ね残業となりますが(苦笑)

 

今夜のビールは格別となりそうです!(笑)